男性の避妊手術---精管結紮(せいかんけっさつ)

精管結紮術とは、男性の精子(せいし)の通り道である精管を縛って、精液の中の精子を無くしてしまい、避妊(ひにん)を行う方法です。
睾丸(こうがん)は二個あり、各々の睾丸から精子が出来ますので、精管は二本あります。
各々の精管を縛り精子の流れをとめます。外に出ないように止められた精子は自然に身体に吸収されてしまいます。
精子の大きさは眼に見えないほど非常に小さいのです。

精液(せいえき)は、精子と前立腺(ぜんりつせん)から出る液からなりたっています。妊娠の役割を行うのは、無論、精子です。
精管結紮を行い精子がなくなっても、射精(しゃせい)する精液の量は同じです。
また、精液の色や臭いなども同じです。
男性ホルモンは睾丸から出され、血液で体に流れてゆくので、精管を結紮しても男性ホルモンが減る事はありません。
男性のパワ−は変化しません。勃起力や性欲、性感などは手術前後でかわりません。

もし、仮に奥さんに黙って精管結紮を行っても、奥さんにはわかりません。
男性の陰嚢(いんのう)のシワの所を小さく切りますので傷も見えませんし、
精液の量や見かけも同じで、勃起力も同じなので、それを良く知っているはずの奥さんにさえわからないのです。

私自身は、この方法は良い方法だと思っています。

私は以前の勤務先の雄勝中央病院で既に100人以上の男性の精管結紮を行ってきました。
麻酔は局所麻酔で、手術は約15〜30分で終わります。その日のうちに自宅に帰れます。
法律に基づき精管結紮は届出が必要ですが、精管結紮を受けた人のプライバシ−は守られています。

当院では手術できません。雄勝中央病院の良く知っていた泌尿器科の加藤医師も最近退職し、仙台に帰りました。

泌尿器科で手術を受けるのですが、紹介先は私自身決めていません。相談しましょう

2021年8月