心身症

心身症(しんしんしょう)は心のストレスも充分に配慮しなければならない病気をさします。
たとえば、喘息の一部には心身症による喘息もあります。
不整脈にも心身症とおもわれるものもあります。

心のストレスだけで起こる場合もありますが、通常は心のストレスと他の原因が混じって起こる病気です。

しかし、心身症という言葉でなんでも説明してしまうことがあるので、私は心身症という病名をあまり好きではありません。
例)
病人:「腹がいたむんですが」
医師:「検査では正常です。何か悩みあるでしょ」
病人:「はあ、まあ・・・そうですねえ」
医師:「じゃあ、心身症でしょう」

このように何でも心身症にしてしまいがちです。そして、何も悩みがないという人は、まず、いませんよね

秋田大学心療センタ−の故長谷川講師は、
「患者さんに説明するときにチョット丁寧に、長めに説明するだけで、患者さんは安心するのだ。
心身症の医師のみそうするのではなく、何科の医師であっても、そうすべきである。」・・・・と言ってました。


うつ病
とてもありふれた病気です。気力が失われてゆく病気と思っても良いでしょう。

うつ病やパニック障害は、心身症にはいれないのが普通ですが、何でもかんでも心身症にいれてしまう患者さんもいます。

よく私達は元気を出せ!などと言ってはげましたりしますが、
うつ病は、あたかも、その<気の力>が、水漏れのように体から無くなって行くのです。
いくら気力を身体にそそいでも、漏れてゆくのでは身体に気力は溜まりません。
やる気、元気、寝る気、食べる気、楽しむ気、考える気など人間の全ての気がなくなってゆき、最後には生きる気すら無くなってしまいます。

病気なのですから、気力を増やし、気力の漏れを押さえる為に薬を使う必要があります。
すぐには薬は効きませんが、薬はかなり効果的です。

ほっておくと、気力が失われ、生きてゆく気力もなくなってしまうと、時には自殺という事になります。
その意味では非常に危険な病気なのです。


パニック症候群
不安が突然に起こる病気です。是もしばしば見られる状態です。
原因もはっきりしないまま、突然に不安感に襲われるので、強い恐怖がおこります。
1人でくつろいでいても、寝ていても、突然不安感に襲われます。
精神安定剤をきちんと使うことが大切です。
私の身近の人にもパニック症候群の人がいますが、今のところ薬をつかっていて落ち着いています
(2009年ではもう薬もやめていますがパニックは起こっていません)。

外面からでは、全く病人のようではないのですが、治さないと辛い病気です。うつ状態も合併することがあります。


私(秋山)は上に述べた心身症やうつ病、パニック障害の他に、不眠症、不安障害、強迫神経症などの病気も治療しています。
あまりにも重症な場合は、他の精神科に紹介することがあります。

2021年8月