食事について


私(秋山)は、現在は自分で料理せず、そしてどちらかと言えば、味覚オンチなので、「食事について」何かを話するというのは不釣り合いですねえ。

食事は重要です。
有名な貝原益軒の養生訓には食事の事が沢山出てきますし、食い合わせの所などをみると江戸時代でもこんなに多くの物をたべていたんだとびっくりしました。

まあ、それはさておき
食事制限で良く聞くのは塩分制限ですね。

私の医学生時代に講義で聴いた話では、遠い秋田には脳研という立派な施設があり、秋田は脳卒中が多いから脳卒中を治しているとの事でした。
秋田では酒とつけものだけを食べているようなイメ−ジでしたが、まさか、そこの秋田に私が来るとは学生時代は想像もしませんでした。

今の日本では塩分制限をいくらしても、かまいません。
パンやバタ−にかぎらず多くの食べものには加工段階で食塩が入っているので、知らず知らずに塩分をとっていて、塩分不足になることはありません。

塩分制限とナトリウム制限は同じ意味です。
ナトリウムというものは細胞の外にあるので、多くの食材、特に植物食材は細胞からできているので、加工せずにその食材だけを食べていると、ナトリウム摂取は少ないのですが、しかしその食材に醤油やみそ、塩などを加えるためにナトリウムとりすぎになるのです。

人類は一万年ほど前から食塩を使い出したと言われます。ですから、人類の長い歴史から見るとつい最近から塩分を使い出したのですね。

アフリカのマサイ族は一日1〜3gの塩分摂取と言われます。塩分が少ないので高血圧がないとの事でした。
秋田では塩分は一日に10g以上摂取してます。

減塩するには

新鮮な材料をつかい材料自体の味をたのしむ
酸味や香味を利用する(レモン、ゆず、ゴマ、しいたけ、スパイスなど)
旨味をいかす(昆布、かつおぶし、貝柱など)
こげあじを利用
油を利用(サラダなど油の風味で)
味付けは重点的
汁物は量をすくなく
適温でたべる

と言われていますね。

味は三代といわれます。母親の味は忘れられません。
私はそばを全部付け汁にいれるのはドキドキします。「そばを全部付け汁につけるのは下品だ。せいぜいそばの半分程度しかつけないように」と茨木出身の母から言われていたからです。
新潟出身の父親はカレ−にソ−スをかけてかき混ぜて食べていましたが、母親はそれをみて嫌がっていました。
刺身の裏表に醤油をつけると怒られました。(私の子供の頃は、めったに刺身なんて食べなかったのですが)

とにかく醤油、塩、味噌などの調味料を減らすことと、漬け物を沢山食べない事で簡単に減塩できます。

ついでですが
秋田ではしょっぱい他に甘い、つまり甘じょっぱいですねえ。

さらに、コンビニなどで買ってくるおかずは味が濃いですね(秋田県以外でもそうでしょうけど)

私が20年以上前に、山形から秋田に来たときの食事の印象は
(味オンチの私でも)、秋田の食事は味が濃い下品な食事と思いました。

「なんでもかんでも、砂糖をいれるし、頭が痛くなるようにしょっぱいし・・・・」
「せっかくの素敵な食材なのに・・・・・」
「赤飯はごま塩だろ。お菓子のような赤飯つくるなあ」
「茶碗蒸し?プリン?」
「納豆に砂糖いれんなよな」

などと叫んでいました。

そのような事も、やがて月日が流れ・・・・・私自身もややしょっぱい物が好きになりつつあるようでもあります。
湯沢育ちの娘は、完全に、甘い味の濃い下品なのが大好きなようだし・・・困ったなあ。